5.2. 色相-彩度

色相-彩度ツールは色相と彩度と輝度のレベルを活性レイヤーもしくは選択範囲において調整するためのものです。

5.2.1. 呼び出し方

色相-彩度ツールを起用する方法はつぎのいずれかです。

  • 画像ウィンドウのメニューより ツール色ツール色相-彩度...あるいは色相-彩度...

  • ツールボックスのツールアイコン 。 但しこの色ツールをツールボックスに登録した場合に限ります。ツールアイコンダイアログをご覧ください。

5.2.2. オプション

図13.123 色相-彩度ツールのダイアログ

色相-彩度ツールのダイアログ

プリセット

画像の色設定の内容は追加ボタン をクリックすればプリセット一覧に保存できます。

ボタンをクリックするとつぎのメニューが呼び出されます。

図13.124 プリセットメニュー

プリセットメニュー

このメニューでは 設定をエクスポート によって現在の設定を記憶させたり、 設定をインポート によって他の画像の処理などに使った設定を再利用できます。 記憶された設定の数々は プリセットデータの編集... に進むと出てくるつぎのダイアログで管理できます。

図13.125 プリセットデータの編集ダイアログ

プリセットデータの編集ダイアログ

調整する基準色を選択

変更したい色を3原色 (赤、 緑、 青) とその補色 (シアン、 マゼンタ、 イエロー) の計6色から選びます。 これらは色相環の順に並んでいます。色相の値を増すとこの図では反時計回りに進みます。 逆に減らすと時計回りです。 マスター ボタンを押すと全ての色は変更後の色を基準にします。 ちなみにここで示される色は色チャンネルではなく色の範囲を参照します。

色相は6つの色スイッチ上でその変更が反映されるとともに、 プレビュー オプションが有効ならば画像上でもその結果が常時見られます。

オーバラップ

このスライダで色の各範囲が重なりあう程度を設定します。 その効果は極めて希薄であり、 かなり近い色同士でなければ意味がありません:

図13.126 オーバラップオプションの例

オーバラップオプションの例

元画像。 左から順に、 赤みがかった黄色 (255,240,0)、 真黄色 (255,255,0)、 緑がかった黄色 (240,255,0)。

オーバラップオプションの例

オーバーラップ = 0。 色相 = 15。 各色は (186,255,1)、 (168,255,1)、 (156,255,1) に変化。

オーバラップオプションの例

オーバーラップ = 100。 色相 = 15。 各色は (192,255,1)、 (168,255,1)、 (162,255,1) に変化。 オーバーラップの影響で、 緑がかった方は緑が薄くなり、 赤みがかった方は赤が薄くなった。


選択した色を調整
  • 色相: スライダや入力欄で色相環 (-180, 180) から色相を選べます。

  • 輝度: スライダや入力欄で輝度の値を (-100, 100) から選べます。

    [注記] 注記

    ここでの輝度の変更は色の範囲を考慮しますが、 トーンカーブツールやレベルツールが色チャンネルで作用した色調も考慮しています。 トーンカーブツールやレベルツールが暗い輝度や中間調の輝度や明るい輝度のいずれかに限定して変更するのに対し、 たとえばもし色相-彩度ツールで黄色の輝度を変更したとすると、 全ての黄色の画素が変更を受けます。

  • 彩度: スライダや入力欄で彩度を (-100, 100) から選べます。

色のリセット ボタンは選択した色での色相、 輝度、 彩度の変更を破棄します。

プレビュー

プレビュー が有効ならば全ての変更は動的に反映され常時見られます。